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- バリ島・華やかで和やかな火葬儀礼と圧巻のダンス
昨日華やかな神輿のようなものを
作っているところを撮影していると、
おっちゃんが
「明日はビックセレモニーがあるよ」
と教えてくれたので、朝から昨日の
場所にフルトラディショナルでやってきました。
そこには、色とりどりを通り越したような
華やかな色彩の民族衣装を身にまとった
インドネシアの人々、
おそろいのTシャツを着ているインドネシア人、
私達も含めた外国人。外国人にサルーン(サロン)を
売っているインドネシア人で朝からごった返して
いました。
観光客もセレモニーを見る場合は、
サルーン(サロン)を巻くのが礼儀です。
鉢巻までは巻かなくてもいい感じですが、
無い人は、サルーンを買って巻きます。
パレオのように無造作に巻いた
サルーンを着ている外国人と
フルトラディショナルのサルーンをバシッと
着こなすインドネシア人の間には、
美意識の差がみてとれました。
すでにお祈りは始まっています。
出来上がったお神輿のような美しい塔。
華やかで、豪華なお供え物。
セレモニーが本格的に始まる前に、
主催者のお宅なのか寺院なのかはわかりませんでしたが、
入ってみると、バリスの衣装を着た人々がいたので、
ここでダンスが始まるのだと思い、
相方と待っていました。
ガムランが鳴り響き、
一人の女性の舞からおもむろに始まりました。
10数年前に色々見たダンスも含めて、
ここのダンスは別格でした。
この前招いていただいた村のセレモニーも
非常に美しく本当に感動しましたが、
ここには、主役が2人いるのです。
レゴンダンスを舞うインドネシア人は、
つま先から指先までどの人も
所作が美しく、華やかな衣装と相まって
蝶が舞うようでした。
存在感抜群の美しい舞を舞う踊り手。
彼女が最初プリマかと思いました。
あれ?だれや?
遠目からみても、
美輪さんのような存在感の女性が出てきました。
所作の美しさ、存在感、表情どれをとっても
別格の舞に見惚れてしまいました。
本当に美しかったです。
バリスも凛として美しかったです。
そして、先程の女性と同じくらいの
華と存在感のある男性が登場しました。
ダンスももちろん美しかったのでしょうが、
それよりも役者のような存在感と
表情に目を奪われました。
そして、この2人が並んで舞う空間は、
異次元です。
存在感と存在感がぶつかるのではなく、
風と風が交わり、やがて竜巻となるような、、、
迸るオーラと華です。
すでに心が満たされて、本日はこのまま帰っても
いいくらいの贅沢な時間でした。
やはり観光客向けのダンスとは別格な
圧巻の舞でした。
異次元空間から出てきても
外は色とりどりの美しい世界。
ガムランや楽器隊の華々しい
演奏がおもむろに始まり、
棺が厳かに運び出されます。
美しい衣装とお供え物が運ばれ
聖なる牛は、棺を運びます。
出発前の高揚感。
日本のしめやかなお葬式とは違い、
死んで、生まれ変わることを祝うお祭りです。
何処を見ても華やかで、
笑顔と白い歯とタバコで溢れています。
巨大な塔をものすごい人数の
人が引き、そこにものすごい人数の人が続き、
道路標識をなぎ倒し、
いつもの通りを爆走してゆきます。
楽器隊がすぐ後ろを歩き、
明るい音色の音楽で華を添えます。
何ヶ月も人の手で大切に作られた
華やかな棺。
それを見守るインドネシア人と
何故か観光客も巻き込んでの
バリ島でしか見られない
明るい、心のこもったお葬式。
寺院に到着すると、
すでに祭壇が作られていて、
お供えを捧げる人々でいっぱいです。
棺が聖なる牛に運ばれたあとは、
お祈りを捧げる人、記念撮影をする人、
それぞれが思い思いの時間を過ごしています。
小瑠璃がトイレへ行ってしばらく待っていると、
なんの前触れもなく
遺族の方々が火を焚べ、
小さな火は風に煽られて
大きな炎になってゆく
炎が聖なる牛を包み込み、
焼き尽くす。
人の手と足が見えた。
すべてが見えるように、外国人との区別もなく共有し、
みんなで亡くなった人を見送る。
空に煙が昇っていて、
本当に人は死んだら
空にのぼってゆくのだなーと思った。
考えたり、想像したりすることと、
実際に見ることには大きな隔たりや
差がある。
バリ島の明るいお葬式は、
本当に故人を思いやり、楽しませ、慈しみ、
生まれ変わりを祝う美しく、
華やかで、和やかなものだった。
暇人です。 私のモットーは、心に{ヒマ}を持つことです。 心に暇がないと、色々見たり、考えたりするときに 行き詰まります。 今は寸暇を惜しまず考えて、行動し...
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