バリ島・ウブドの美術館とバリ舞踏ケチャックの夜


いつもの平和で美しい朝。
今日は、この前ロティバカールなどを食べに行った
地元ストリート(Jl. Cok Gede Rai)のにある
地元のマーケット
Pasar Desa Peliatanへと
あてもなく歩いてみる。
このあたりで、今回初のベモと出くわして、
声をかけられ、
Pasar Desa Peliatanに行くというと、
あそこのいは何もないから、
マーケットに行くなら乗るか?と言われたが、
断ってテクテクと歩く。
この辺は、観光地から離れているので、
地元の携帯ショップやら、地元の服屋やPCショップやら
ワルンやらサルーン(サロン)のお店やら、
お寺やらがあって観光客もほとんどいないので、
ゆっくりと歩ける。


途中プリアタン王宮の外に看板があって見てみると、
夜ココでケチャックがあるようなので、
寺院の中を覗いてみると、
雰囲気のいい所だったので、
小瑠璃と相談して、
夜ここにケチャックを見に来ることにした。
看板の渋さもポイント。
大きな樹。十数年前のバリの記憶の中にある。
同じ樹が同じ風景の中にあってなんだか嬉しい。




少し遅い時間に行ったせいか、
食べ物を売ってくれる商店や
ワルンはいなくなっていて、
セレモニー用のお供え物を売っている
お店しか残っていなくて、
ちょっと残念。
午前6時~8時が地元の朝市で、
午前中には撤収してしまうようなので、
早い時間に行ったほうがよさそう。

プサールを出て、更にてくてくと歩くと
ちらほら地元のお店があって、

地元のお菓子やおなじみのえびせんなどが
売っていたので、何個か買ってみた。
写真のピーナッツスナックは2000ルピア(16円程)
ちょっとチリが入っていてうまい。
腹が減っていたので、めぼしいところを探すが、
ピンとくるところがない。
ワルンはいっぱいあるのだが、、



途中美しい寺院があり、写真を撮っていると、
目の前のには小学校があって見てみると、
そこの生徒たちはみんな民族衣装の
サルーン(サロン)やはちまきを巻いていて、
元気でイロトリドリだ。
迎えに来るお母さんたちも子供に負けず
笑顔が素敵で華やか。
寺院自体の彫刻も素晴らしく、
咲き乱れる花々も美しい。

突き当りを左へ。
地元ストリート(Jl. Raya Teges)をテクテク。
歩いているのは我らだけ。
地元のお店がちらほらある。
交差点に突き当たると寺院があり、
反対側に美術館があるのが見えた。
小瑠璃が行きたがった道を歩いてゆくと、
高級住宅街のようで、
急に道がきれいになり、緑や彫刻がいっぱい。
謎の音がする風見鶏のところに行ってみると、
ウッドカービングと書いてある建物があったので、
入ってみる。

案内をしてくれる女性がつきっきりなので、
写真は撮れなかったが、
高層住宅のようなとても広い空間に、
ものすごく精密なウットカービングの
エントランスがあり、
中を案内してもらうと、どうやらココは宿のようだ。
宿の一角に大小様々なウッドカービングがあるが、
それよりも木々に覆われた美しい宿は、
立体的に個室があり、橋や階段でそれぞれ繋がり、
高級な家具と品の良い部屋があり、
色々見せてもらったが、
今のロスメンが気にいっているし、
中心街から遠いので、
見せてもらっただけだが、
ゆっくりするのには、なかなか良さそうなところだった。
因みに後で調べたら、宿の名前はPondok Legon House
1泊6000円くらい。
ここいら辺は、美術館やギャラリーや
家具屋街があるので、
旅の目的が美術館などの人には面白そうなエリヤ。

この辺りには、木の家具の店や
欧米人がデザイナーであろう
現代的な家具の店などもちらほらあり、
散策にはなかなか面白い。
ルダナ美術館に行ってみることにする。



この美術館は素晴らしい。
美しすぎる庭。花々。彫刻。
本当に美しい空間でどこを切りとっても絵になる
これぞ美術館とも言うべき場所なのだ。
中央には屋根付きの大きなテーブルと椅子があり、
そこでまったりしながら、
この美しい絵に描いたような
美しい空間に見とれていると、、、

一人の男が近寄ってきて、
あっちの職人のギャラリーを見に来ないか?
明日どっかに行かないか?と勧誘をはじめてきて、
至福の時間を台無しにされたので、
早々にご退場いただいた。
この美術館の入場料は10万ルピア(800円)程なのだが、
入り口にいる品のいい男性に話を聞くと、
何とか案内をつけようとするので、
自分で見るからガイドはいらないと、
丁重にお断りして中へ。
途中さっきの男がコイツラは駄目だというようなことを
耳打ちしているのが聞こえた。
この空間に不釣り合いなこの男を
誰かなんとかしてくれないだろうか?






ここの絵画は見る価値がある。
特にハヌマンの絵が圧倒で、
この絵のためだけでも来る価値があると思う。
ウブドスタイルの緻密で美しい絵、
現代的なアクリルの抽象画も技法が面白く、
とても興味を惹かれるものだった。
それに加え、ここには裏庭があり、
美しいライス畑と彫刻、
蓮などの美しい花々が咲き乱れる庭がある。
この美しい空間に我ら二人だけなのだから、
贅沢この上ない。
ハングドラムを好きなだけ叩けたし、
あの男さえいなければ、
ちょこちょこ足を運びたいほど美しいところなので
とてもオススメ。
日本にこんな美しい美術館は無い。


美術館の近くにいい感じのレストラン・カフェが
あったので、
遅い遅い昼ごはんを食べることにする。
Odette Bali
1Fは現代的なカフェ。
地下には広々とした緑あふれる
素敵な空間が広がっている。
先客のマダムたちも品の良さそうな人たちだ。
木漏れ日があふれる席に腰を下ろし、
いつものナシチャンプルとナシゴレンを
それぞれオーダー。
(コーヒーは2.5ドルくらい。ナシチャンプルも5ドルくらい。)



あまり期待していなかったが、
ボリュームもあって、一つ一つが美味しかった。
なぜだかわからいけれど、
オーナーから謎のフルーツが届き、
食べてみると見た目と違い
苦味のとても効いたエキゾチックな味だった。
働いてる人もいい感じで、トイレもきれいで、
近くにあったらまた行きたいカフェ。


周辺の家具屋などを散策して、
元の(Jl. Cok Gede Rai)へと戻り、
着慣れてきて、もう一着欲しくなった
2着目のサルーン(サロン)を探すことにする。
ここの界隈で、行ったサルーン屋さん
どこのお店もあ土産店ではないので、
店員さんが売りつけようとしてこず、
ゆっくりと見ることができる。
お店によってちょっとずつラインナップも違い、
見るのもとても楽しい。
その中で、写真はとり忘れたけれど、
質も量も抜群だったのが、Corsicaさん。
シルクのサルーンやハンドバティック
・イカットなども豊富に揃い、
店員さんも気品がある。
1時間くらい悩みに悩み、
広げては、悩み結局


私は左のハンドバティック。
小瑠璃は黄色のイカットを買いました。
2枚合わせて、54万ルピア(4400円くらい)です。

とっぷりと日は暮れ、いざケッチャックを見に、
プリアタン王宮へ。
チケット買い中へ。

昼間とは雰囲気も変わり、
ミステリアスなムード。
中心地から離れているためか
お客さんはそれほど多くはない。
ちょっと早く来て、寺院や彫刻などを見るのも楽しい。

バリ舞踏と言えば、ケチャック。
ガムラン演奏を伴わず、
チャッチャッの掛け声と唄が折り混ざる
幻想的で美しいダンス。
元々は合唱集団の名が「ケチャ」で、
サンヒャントランスダンスの一部。

ケチャはラーマヤナの物語に基づいている。
ラーマヤ王が兄弟ラクサマナと共に
アヨデャ王国を追放されて森の中で彷徨っている。
そこへ悪の存在ラワナが現れる。
ランカ王である彼は、邪悪な宰相を
金色の鹿に化けさせて、
ラーマ王をおびき出さす。
帰ってこないラーマ王を心配するシータは
ラクサマナに探しに行ってもらう。
シータが一人になると、
ラワナがシータに飛びかかり、
隠れ家に連れ去ってしまう。

白い猿の神ハヌマンがシータの前に現れ、
ラーマがシータを助け出そうとしていると語る。
ラーマの使いである証に王子の指輪を持ってきた
ハヌマンに対し、
シータは、ラーマにヘアピンを届けてくれと頼む。

ラーマはランカにやってくると
邪悪な王の息子ムガナンダが待ち構えている。
ムガナンダがラーマめがけて射った矢は、
竜に変わってラーマを縛り上げてしまうが、

ラーマはガルーダの助けを呼び、
逃げることができる。

クライマックスは猿の王スグリワが
猿の軍団を引き連れてラーマの応援に駆けつける。
全は悪を滅ぼし、ラーマとシータは
家へと帰ってゆく。

ケチャックは牧歌的で優しい雰囲気の中で行われ、
唄がとても美しかった。
なんだか村祭りに来ているような感覚だった。
暇人
111,308 views暇人です。 私のモットーは、心に{ヒマ}を持つことです。 心に暇がないと、色々見たり、考えたりするときに 行き詰まります。 今は寸暇を惜しまず考えて、行動し...
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