アーユルヴェーダとスパイスの関係 2020.01.28 ブログ RSS アーユルヴェーダ、漢方というと何だか難しそうな専門分野のようなイメージだと思います。深く勉強すれば、勉強をしきれない分野ですが、「生活の知恵」と「食事法」と捉えると受け入れやすいと思います。漢方とアーユルベーダを知っていくうちに、本質が同じものだと気づきます。自分の体質を知り、病気にならないように体を作る食物を見直し、生活を整えて予防する。過去に私も、原因不明の不調に悩まされ、西洋の病院では改善されなかった症状が、2年間の漢方医院の通院で改善された経験から、食事法とスパイスカレーが日常の一部になっています。朝は歯磨きの後舌磨きをして、白湯を飲むことから始まります。西洋医学は、症状が出てからの対処療法が中心ですが、東洋医学は、病気にならないための予防に重きをおいているので、普段の生活を見直し、普段の食生活で自分の体調のバランスを整えることができれば、これほど良いことはありません。病気を本当に治すためには、薬で一時的に抑えるのではなく、崩れたバランスを整える必要があります。今回は、アーユルヴェーダにスポットを当てて、アーユルヴェーダ・トリドーシャ・性質別の食事とスパイスの薬効の関係について書いていこうと思います。 アーユルヴェーダとは? アーユルヴェーダとは紀元前二千年ころから数百年をかけて成立したといわれる長い歴史を持つ医学です。サンスクリット語で長生きの知恵アーユス(生命)とヴェーダ(科学・真理)という意味です。アーユルヴェーダの基本は{トリドーシャ}です。漢方の「気」のように健康的な生活や健全な精神を保つための重要な要素です。元気。人間の体も自然のエネルギーから構成されているという考えに基づき、そのエネルギーを不純なもの・増えやすいもの・病素という意味の「ドーシャ」と呼んでいます。ドーシャには5つの元素{土・水・火・風・空}がありますが、ヴァータ(風と空)・ピッタ(火と水)・カファ(水と土)の3つの性質に分けたものが、{トリドーシャ}です。 ヴァータ(風)が増えすぎるとガスを発生させ、精神疾患や呼吸器疾患、神経痛などの症状の原因となり、 ピッタ(火)が増えすぎると胆汁に影響を与え、アトピーや消化器系の疾患の原因となり、 カファ(水)が増えすぎると粘液に影響を与え、糖尿病や鼻炎や関節痛などの原因になると考えられています。このトリドーシャのバランスが崩れることにより、病気になると考えられていて、自分の体質にあった、食事・生活習慣・生活環境を整える事がバランスを保つ大切な要素です。食事面から見ると味の基本である6味(甘味・酸味・苦味・辛味・塩味・渋味)が基本です。 甘味 体を養い元気にし、満足感を与えてくれ、すべての組織を増やしてくれる。疲れぎみの時は体にエネルギーを与えてくれます。神経を落ち着かせてくれる。 辛味 体を温め、代謝を高め、発汗作用、脂肪を燃焼し、食欲増進、消化力アップ。 苦味 体の組織に活気を与え、解毒作用・肌荒れ・熱を抑える作用があり、甘・酸・辛の欲求を抑える働きがある。 酸味 体を温めてくれ、痙攣を和らげリフレッシュ・食欲増進・消化を促進してくれます。 渋み 興奮を鎮め、体を冷す作用があります。 塩味 消化を促進し、食欲を増進させます。 ヴァータ(風と空)の性質 変化を好むが、心配性。好奇心旺盛で、想像力ゆたかで、行動力もある反面飽きっぽく神経質なのが特性で、対極のものを持っているとも言えます。又、ヴァータは運動を司る役割を持ち、体全体のバランスを制御しています。冷えやすく、乾燥しやすい暴れ馬のような性質なので、バランスを崩しやすいとも言えます。食欲にもムラがあって、生活習慣も変わりやすい。冷性の属性のヴァータを静めるときは、生野菜や冷たいものを避けて、温かく消化に良いものをものを、ゆっくりととるのがいいです。 ヴァータ体質におすすめの食事 甘味・塩味・酸味。温かく油っ気のあるもの。炒めものやカレーや煮込みやあんかけなど。玉子、鶏肉、魚、玄米など。黒糖・加熱してないはちみつ。アボカド、バナナ、木いちご、チェリー、ココナッツ、キウイ、タマリンド、レモン、マンゴー、メロン、パパイヤ、桃、パイナップル、プラムなどやフルーツジュース。ギー・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品。ムング豆、赤レンズ豆、豆腐、納豆、豆乳など(とりすぎは逆に良くない)ナッツ類。間食に白砂糖を使っていない甘いものを取ることもヴァータ体質にはオススメです。 ヴァータにおすすめなスパイス。 ショウガ(Ginger)風・水 辛味 生姜は身体を温め、保温、解熱、消炎、鎮吐、発散、健胃など多くの薬効があるとされ、生薬としても用いられています。 ブラックペッパー(Black Pepper) 風・水 辛味体を温め、消化を助け、便秘にも効果があります。抗菌・防腐・防虫作用の効果があります。 クミン(Cumin) 風 辛消化促進・吐き気緩和・下痢緩和・便秘解消・健胃作用健胃・解毒・駆風・消化不良改善、鎮痛作用、体に溜まったガスの排出作用があります。ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンE・鉄分・亜鉛・葉酸・カリウム・ナイアシン・マグネシウムなどの多くの栄養素が含まれています。 ナツメグ(Nutmeg)風消化を促し便通をよくし、美肌に効果があります。古くから健胃薬です。 シナモン(Cinnamon)風 甘・辛・苦芳香性健胃、発汗、解熱、鎮痛、整腸、駆風(くふう)、収斂(しゅうれん)などに効果があります整腸作用・鎮痛作用・殺菌作用・抗菌作用・芳香性健胃・発汗作用・利尿作用、血液循環促進、鎮痙、去痰カシアシナモンの過剰摂取には注意。セイロンシナモンは心配ありません。 ヴァータが控えた方がいい食事。 生野菜。唐辛子、トマト、ジャガイモ、ピーマン、ナスなど。ドライフルーツ ピッタ(火と水)の性質 知性が高く、情報収集や分析能力に優れ、集中力がある完璧主義タイプ。反面、記憶するものにムラがあり、負けず嫌いで短気で怒りっぽく、攻撃性が強いのも特徴です。消化の火(アグニ)が強いので、食欲も旺盛で空腹になるとイライラしがちで、消化器疾患にも罹りやすいので、食べすぎには注意する必要があります。塩分の強いものと辛いスパイスなどは控えた方がいいです。 ピッタタイプは眼、胃、皮膚、手足などに熱を持ちやすい。そのため、暑さが苦手で日焼けしやすく、皮膚や眼に炎症を起こしやすい。又、ピッタは消化・吸収・代謝、体温の保持、視覚、免疫やホルモン分泌などの働きを司っています。 ピッタ体質におすすめの食事 甘味・苦味・渋味。 カボチャや緑黄色野菜、キャベツ、ジャガイモ、ブロッコリー、アスパラガス、レンコン、ナスなど。鳥肉など(なるべく控える)。ギー、牛乳、無塩バター。 ピッタにおすすめなスパイス。 冷性で身体を冷やし、疲労回復や消化促進・整腸作用。カフェインの解毒・ストレス緩和・リラックス効果など。 自然の抗生物質で、腸内細菌を強化してくれます。新陳代謝促進・消化促進・抗菌、血液浄化、強壮、抗アレルギー作用、肝機能強化を働きを助ける働きがあり、皮膚病にも用いられます。 胃腸のはたらきを促し、新陳代謝を活性させる作用があります。食欲増進、消化促進、排出作用、発熱、吐き気を抑えるなどの効果があります。 生薬としては鎮痛、鎮静、通経作用があり、婦人病にも効果があるといわれています。 ピッタが控えたほうが良い食事。 塩分の多い食べ物(醤油、味噌、塩など)。酸味、辛味の強い食べ物。肉類、揚げ物。卵・ナッツ類、ゴマ油。唐辛子、ニンニク、生タマネギトマト、ラディッシュなど。 カファ(水と土)の性質。 性格は穏やかで、保守的で忍耐強い。脂肪が付きやすい体質なので、やや太りやすい。湿度に弱い。カファの役割は、睡眠、体力、細胞の維持などです。やや太りやすいので、食べる量に気をつけ、代謝お高めるスパイスが有効です。甘味や酸味の強い水分を多く含んだ果物はさけ、苦味や渋味や辛味や乾燥したものがおすすめです。 カファ体質におすすめの食事。 辛味・苦味・渋味。温野菜。ピーマン、唐辛子、ジャガイモ、大根、ナス、アスパラガス、ゴーヤ、ブロッコリー、ごぼう、キャベツ、人参、ネギ、レタス、オクラ、玉ねぎなど。テンペ、豆腐、豆乳。豆類、小豆、白インゲン豆、レンズ豆など。鶏肉非加熱のはちみつ。 ピッタにおすすめなスパイス。 発熱や咳などの緩和、化力増強、強壮作用、便秘改善、母乳の分泌促進 カファが控えたほうが良い食事。 塩分の強いもの(味噌や塩辛など)揚げ物、脂っこいもの、肉。きゅうり、ズッキーニなどの甘くて水分の多い野菜。乳製品。有塩バター、アイスクリーム、サワークリーム、ヨーグルトココナッツ油、マヨネーズ、ナッツ類。果糖、メープルシロップ、グラニュー糖、大麦の麦芽、チョコレートなど。 その他の代表的なスパイス 神経痛緩和。「熱」と「油」の性質をもち、消化促進・血行促進、毒素やガスを消散させてくれます。 体を温め、血行促進・消化促進・食欲増進効果があります。 滋養強壮・疲労回復・体力増強の効果があります。 食欲増進、母乳分泌の促進、利尿、吐き気の緩和、消化促進・解毒・臭作用。下痢や腹痛に効果があります。 整腸作用、抗生作用。食べ物が腸内で発生させるガスを取り除く効果があるので、豆や芋類を調理するときに少量を用いるといいです。独特の匂いがしますが、加熱すると玉ねぎのような風味になり、旨味になります。 体を温め、消化促進、鬱血と口臭の軽減、防臭、防虫の効果・歯痛抑制・殺菌・消毒効果があります。整腸作用もあり、生薬として用いられています。 アジョワンの効能として、抗菌、抗炎症作用による風邪の予防や伝染病予防にも使用されていたといわれています。整腸作用もあり、消化不良の薬としても飲用され、呼吸器系、消化器官、喘息の治療にも使われることもあります。利尿促進効果もあり、尿路結石に治療にも使用されることもあります。 アジョワンの素晴らしい薬効。 あくまで、アーユルヴェーダの基本の考え方です。インドと日本の気候も違えば、温度、湿度、民族も違いますので、漢方と合わせて、それぞれの体質合った食事を見つけられれば、人生にとても役立ちます。まずは、調味料を古式の余計なものが入っていないものへと改めるのが先決です。そしてなによりも、食べ物を外で買うのではなく、自炊を通して料理の知識を深め、あるべく余計な添加物や白砂糖やマーガリンやショートニングなどをとらずに済む方法を探すことが大切です。個人的には、体を冷やす冷たい物は避けているので、フルーツなどは私はあまり食べません。そのへんは漢方の要素が自分にあっています。 カレーに興味があれば、レシピも載せています。 pngサイトをオープンしました。 暇人161,475 views 暇人です。 私のモットーは、心に{ヒマ}を持つことです。 心に暇がないと、色々見たり、考えたりするときに 行き詰まります。 今は寸暇を惜しまず考えて、行動し... プロフィール RSS Pin it ブログ, 暇人の日々と思うこと。, 暇人の書き物 howto, アーユルヴェーダ, カファ, シナモン, スパイス, トリドーシャ, ドーシャ, ピッタ, ヴァータ, 人生, 免疫力, 新たな扉, 新型コロナ, 暇人記事, 東洋医学, 漢方, 生き方 コメント: 0 コップンカー! タイ ドンムアン空港 Don Mueang Airport 早速蚊の餌食! 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