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- 眠れる遺跡ベンメリアは起きてしまった。 行く価値は?
クバールスピアンの予期せぬ山業と
トゥクトゥクドライバーポーの過密スケジュールで、
我らは山を登ってすぐ降りる強行軍とカンボジアの暑さで
熱中症になったのか、頭が痛い。
水も少なかったのがまずかったのだ。
ぼんやりとした頭で、
本日最後の遺跡ベンメリアへとトゥクは走る。
暇人は、まだベンメリア遺跡が発見されたばかりの頃の10数年前に、
超マイナーだったベンメリア遺跡へ行ったことがある。
宿にいた家族連れの男の人と子供と3人で訪れたのだ。
遺跡に来ている観光客は我ら3人だけだった頃、
バンテアイスレイと同様にチケットセンターもなく、
村の先にベンメリアがあって、牛がのどかに放し飼いにされ、
遺跡は、地元の子ども達の遊び場でした。
人気のない遺跡は、森の中で未だ眠っているようで、
静けさと、濃い緑の匂いが立ち込め、
遺跡は倒壊し、瓦礫には長い年月をかけて苔や緑がみっしりと
はっていました。
この当時は、何も遮るものもなく、
瓦礫の中をインディー・ジョーンズのように
今にも崩れてきそうな瓦礫の下をくぐり抜けて進んでゆきます。
本当に神秘的で、隔絶された世界でした。
レリーフには厚い苔が付着していて、
人間がここにいた証を残しています。
森の中で偶然眠れる遺跡を発見した人が目にしていた光景は
こんな感じだったのだろうかなどと、感慨にふけります。
人間の作った遺跡と自然が長い時間をかけて
調和している不思議な光景でした。
壊れて初めて完成するものと
朽ちて初めて調和するものがあるのだと知りました。
そして、時間が止まっている場所があって、
時間は伸び縮みするのだと。
入口付近に戻ると、
牛や犬が遊び回り、子供や大人も集まっています。
遺跡の静けさから一変、にぎやかな声と人の生活がここにはありました。
言葉は通じなくても楽器があれば、時間は共有できます。
シャイな日本人の子供はビビりながら、
地元の子供達とは遊べなかったのもリアルな感じで、
ここには、大人に媚びない子供がいました。
そのうち大人も集まり、一緒に楽器を叩いて、
この太鼓はここに置いてきました。
置いてきた太鼓が、どんなふうに時間をここで過ごしているのか考えると、
一時自分もベンメリアに行っている気持ちになれるのが不思議です。
平和でのどかな時間がここにはありました。
十数年ぶりに訪れるベンメリアはどんなだろう?
重い体と頭でそんな事を考えていました。
ベンメリアに近づくと、立派なチケットセンターとトイレ、
更にクーラーが効いていそうなカフェがありました。
あっカフェや!
正直我らは、この時ベンメリア遺跡よりもカフェに突入して
ただゆっくり冷たいものが飲みたかった。
ベンメリア遺跡とカフェ滞在どちらかを選べと言われれば、
危うくカフェと言ってしまいそうなほど魅力的だったが、
先をとにかく急ぐポーはトイレを済ませた我らを
ベンメリアへと容赦なく連れてゆく。
クバールスピアンに
行かなければ、カフェでゆっくりで来ただろうに、、、、
入り口は整備され、牛はロープの外にはじき出され、
子どもたちはいない。
ここはどこだ?
入り口のナーガには覚えがあるけれど、全くリンクしない。
瓦礫は寄せられていて、やけに開けている。
そして、そこらじゅうに人がいて撮影会が繰り広げられている。
入り口には階段。
中に入ると木の道が出来ていて、瓦礫の中を歩くのではなく、
博物館の見学のように用意された道を歩き、
撮影スポットも用意されている。
色気がないので撮らなかった。
ユーチューバーが動画を撮りながら通り過ぎる。
塗ったような苔色のレリーフも新しい感じがする。
なんかやたらきれいな断面。
苔もはっていない。
瓦礫を階段の上から見る。
周りにはThe観光客が一杯で、
みんな同じところで写真をパシャリ。
きれいなスロープと階段、手すりも完備。
間違えてベンメリア遺跡のミニチュアのパビリオンに来たような感覚。
それなりにきれいなのだが、
何かが違うし、調和がない。
瓦礫を誰かが積んだ感が気になる。
眠れる遺跡ベンメリアは目を覚まし、森から切り離されて、
元の人間と自然にもどってしまった。
写真はそれなりに撮れるのだろうが、
我らは熱中症なので、早くクーラーの効いた涼しい部屋で
冷たいものが飲みたかった。
ただただ、文明を欲していた。
エアコンのある部屋に帰ると軽く熱も出て、グロッキー。
泥のように眠った。
思いつきで山登りをする歳ではないようだ。
郊外遺跡に行くときは、
もっと水やポカリを持ってきたほうがいい。あとお菓子も。
観光値段なら売っているが、
どうしても適正価格が頭にあると、買うのを邪魔するので、
もっていくか、観光値段でも買ったほうがいい。
飯を食べるところもめぼしいところは無い。
そして、時間には余裕を持って行きたいものだ。
今日行った、バンテアイスレイとクバールスピアンとベンメリアでは、
圧倒的にバンテアイスレイをおすすめします。
暇人です。 私のモットーは、心に{ヒマ}を持つことです。 心に暇がないと、色々見たり、考えたりするときに 行き詰まります。 今は寸暇を惜しまず考えて、行動し...
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